皆さんこんにちは、トイロジックでアートディレクションをしているB級映画好きのゾルさんです。このブログではゲーム制作でのアートの役割や、どういう使われ方をするのかご紹介したいと思います。
コンセプトアートはゲーム制作での設計図
2Dアートと一言で言っても様々なものを想像されると思います。キャラクターデザインやモンスターのデザイン、建物の三面図や武器のデザインなど、ここで並べるだけでも多岐に渡ります。まず一番重要なのはすべてのゲーム開発の最初のイメージとして1枚のコンセプトアートからスタートするということです。
企画段階で様々な想像を膨らました沢山の要素を、チーム全体が具体的な視覚イメージとして共有できるように、まずはコンセプトアートが最初の設計図となります。
世界のすべてをアートで創造する
次の段階では、より具体的にその世界に必要な要素をひとつひとつ視覚化していきます。さらにイメージを広げてその世界の文化や歴史をより詳細に設定していき、イメージを明確化して説得力ある世界観をアートで表現していきます。
このタイミングで、ストーリーに沿ったデザインに落とし込んだキャラクターデザインや、その文化レベルに合わせた衣装、歴史を感じさせる建築物や内装のデザインなど、詳細をアートに落とし込み3Dモデラーに渡していきます。
かっこいいアートだけではダメ
ここが一番の2Dアーティストの腕の見せどころなのですが、ただ魅力的だったり絵のクオリティーが高いというだけではいけないところが難しいところです。
アーティストはアートを起こすときに魅力的にみせる部分で効果的なのはどこなのか、ゲーム全体を俯瞰しながら注力するポイントを抑えていくバランス感覚も必要となります。
その他にも気をつけるポイントとして、3Dモデル用のアートを描く際は、質感やシルエット、キャラクターが動いた時の可動部分を意識するなど、立体化された時のイメージをしながらアートを起こします。
トイロジック2Dアーティストが大事にしていること
トイロジックの2Dアート班は、世界にアピールできるデザイン、世界中を驚かせるデザインを生み出していくことを目標にしています。そのためには絵の腕をあげるだけではなく、普段から国内外問わず様々なエンターテインメントに触れ、自身のセンスを磨く努力が必要だと考えています。
ゲームだけではなく映画などの映像作品からアート作品まで、色々なものを見て感じて何が世界で通用するセンスなのかをつねに意識する目線が大事になります。また、説得力のあるデザインを目指すため、歴史や文化、生物や機械の構造などの知識も日頃から蓄え、アートに落とし込むよう心がけています。
おわりに
2Dアートはゲーム制作でのすべてのデザインの起点になるので責任は重大ですが、2Dアーティストとしての最大の武器である想像力で、私達と一緒に世界をアッと言わせましょう!