こんにちは！　トイロジックで背景制作を担当しているよみずと申します。

みなさん、『Warlander』は遊んでくれていますでしょうか？　『Warlander』には現在「夜明け橋」「儀式の谷」「ペンタゴン」そして5月のアップデートで実装された「月夜の教会」といったマップがあります。　今回はその中でも皆さんに一番遊んでいただいているであろう「夜明け橋」の一部を用いて、『Warlander』の背景制作の流れをざっくりと説明しようと思います！

『Warlander』のマップ制作

『Warlander』は自社エンジンである「Toylo Engine」で制作をしており、レベルのアセット配置等もToylo Engineのレベルエディタを使って作成します。

画像は「夜明け橋」のレベルエディタになります。このツールを通じて主に以下のことが出来ます。

• 地形の作成
• アセットの配置
• 地面マテリアルの塗り分け
• 崖メッシュの作成
• ライトの配置
• 環境エフェクトの配置
• GI焼き付け

などなど全部紹介すると記事が一生終わらなくなってしまうので、背景班が良く使う機能を中心にざっくりと見ていきましょう！
 

地形の作成

レベルエディタでは、筆ツールを使用してランドスケープで地形を作ることが出来ます。

「Toylo Engine」のレベルエディタでは、横に伸ばして地形を盛り上げるなど直感的に地形を作成することが出来ます！

そうして作った地形がこちらとなります。
 

画像は夜明け橋のとある箇所です。ゲームをプレイしている方はどこか分ったでしょうか？

地面マテリアルの塗分け

他にも「Toylo Engine」のレベルエディタでは、あらかじめ登録した地面のマテリアルを地形作成と同じように直感的に塗分けることが出来ます。

 
こうして地面の表情を変え、クオリティを上げています。こちらが実際に塗った図となります。

アセットの配置

『Warlander』の遊びに関わってくる大きいアセットの配置は、プランナーに担当してもらうことが多いです。

背景チームは配置されたアセットを基にクオリティを高めていきます。ということで、アセット置いた画像がこちらとなります。

崖メッシュの作成

『Warlander』の崖はすべて崖メッシュで生成されています！　崖メッシュの詳しい記事はトイログ内の記事「自社ツールにHoudiniの処理を組み込むフローを紹介」をぜひ読んでみてください。

下記の崖メッシュですが、これも「塗るボタン」をクリックするだけで直感的にメッシュを生成することが出来ます。

画像は2種類の崖テクスチャをブレンドして使用している状態です。そして今回の切り取った箇所に崖メッシュを貼った図がこちらとなります。

完成が見えてきましたね！

塗りアセットの配置

上記で紹介したように、自身の手で配置することもできるのですが、どうしても配置数が多くなる草や石といったアセットも筆ツールの塗りで配置が出来ます！

「Toylo Engine」では各アセット、スケールや割合も簡単に変更することが出来ます。ということで、実際に配置していきましょう！

最終的な完成図

上記までの工程を終えたら、あとはライトを仕込んだり、環境エフェクトを置いたり、GIを焼くためのboxを置いたり、マップの一部だけ環境シーン、ライティングの一部を変えることができるboxを置いたりと細やかに色々と作業をして、完成した背景がこちらとなります。

そしてドキドキの実機のスクリーンショットがこちらになります！

このような工程で『Warlander』の背景は作られています。

圧巻ですね……！

最後に

ということで、今回は自社エンジン「Toylo Engine」による『Warlander』の背景制作の一部を紹介させて頂きました。

いかがでしたでしょうか？私自身ゲームのデバック画面であったり、制作画面を見るのが好きなので、出来る限りモリモリ画像を乗せさせて頂きました。これを読んでくださっている皆様が少しでも楽しんで頂けていたら嬉しいです。

現在も背景班はアップデートに向けた新規マップを鋭意制作中です！　ぜひこれからも末永く『Warlander』を楽しんでいただけましたら幸いです！　最後まで読んで頂き、ありがとうございました！