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こんにちは!トイロジックに新卒入社し、デザイナー2年目のR.Nです。私は『Warlander』で主にアバターパーツの3Dモデルを作成しています。全身の装備や武器、顔や髪型など一通り作ることができて楽しいです!
今回は、学生時代には独学でしか3Dを触っていなかった私が、入社後の研修やプロジェクトにアサインされてから学んだことを、簡潔に紹介したいと思います。
入社後の研修で学んだこと
トイロジックでは、最初に新入社員みんなで作るゲームアプリ開発の研修があり、その後は各専門分野の研修に分かれます。3Dモデラーである私の場合、Maya
やZBrush
、Adobe Substance 3D Painter
のそれぞれの研修の後、キャラクターモデル1体をハイモデルから実装まで通しで作成する研修がありました。
1体のモデルを実装するまでには大きく4つほどの工程があり、それぞれの工程が互いに影響し合っています。
- ハイモデル
- リトポロジー
- テクスチャ
- セットアップ
例えば、テクスチャ作業ではジェネレーターという機能を多用しますが、ジェネレーターはハイモデルの曲率や凹凸などからマスク範囲を指定するため、ハイモデルがメリハリの付いたノイズの少ないデータだと綺麗に範囲を取ることができます。
これにより手作業でのマスク範囲指定の手間を大幅に減らすことができます。他にも、リトポロジーの際には、ジョイントに対して垂直なポリゴン割を意識すればセットアップ時にウェイトを綺麗なグラデーションで付けることができます。
このように後工程をラクに出来るコツは多くありますが、一度最後まで作り切ってみないと気づけないものも多いです。そのため、最初から最後までを通しで制作した経験は、プロジェクトアサイン後もとても役立っています。また、研修担当の先輩方は話しやすく、初歩的な質問にも丁寧に答えてくれるので、もやもやした部分を残すことなく研修を終えることができました!
プロジェクトに入って学んだこと
プロジェクトでの制作では、ポリゴン数の制限やそのゲーム特有の仕様など、考えるべきことが増えます。また、既存モデルとテイストやクオリティを合わせないといけないのも難しいポイントです。
そんな中『Warlander』では、武器→装備→髪型→顔といった順で、自分の技術の上達に合わせて制作難易度の高いモデルを作らせてもらうことができました。さらに、『Warlander』は自社開発のプロジェクトなので、アートの先輩がすぐ近くの席にいます。そのため、アートの解釈で確認したいポイントを直接聞くことができ、確信を持って作業を進めることができました。
かっこいいモデルとは?
ところで、「かっこいいモデル」とはどんなモデルでしょうか?
この問いは、アサインされて間もない頃にアートの先輩から投げかけられたものです。当時、ブーニーハットのモデルを制作していたのですが自分の中に答えが無く、そのため形状を決めきれず苦戦していました。最終的には、実際に兵士が使用していたベトナム戦争の写真を参考にしたことでクオリティが上がりました。ただ情報量が増えただけではなく、兵士が長年使用しているような実在感が出たことで、以前よりかっこよくなったと感じました。
「この装備は普段どんな風に扱われていて、だからこんなシワが入っていて、こんな汚れがあって……」という風に、想像力を働かせて制作するのがとても大切だということを学びました。そのおかげで今は、「その世界で実在していると感じられる(=実在感のある)モデル」がかっこいいモデルだ、と考えるようになりました。
学生の方へのメッセージ
トイロジックはスキルアップ補助制度などもあり、どんどん技術を磨いていける環境が整っています。そして何より、普段から先輩方とコミュニケ―ションをとることのできる機会が多く、ちょっとした雑談からアツい議論まで、独学では得られない観点を身に着けることができると感じます。ご興味のある方は是非、新卒採用へご応募ください!