トイロジックでは毎年、新人研修にゲームアプリ開発の工程を取り入れています。入社して間もない新卒社員たちがひとつのチームを組み、自らアイデアを練って企画立案したオリジナルゲームを開発します。ゲームの実装から、デバッグ、リリースまであらゆるプロセスを現場で実践しながら、チームワークやスケジュール管理など制作のノウハウを学ぶことができます。

2022年4月入社の新卒社員は、iOS用ゲームアプリ『色違いのトルとポル』を3ヶ月間で開発し、App Store上でリリースしています。その開発に携わったメンバーにインタビューを行いました。

    参加者

    B:プランナー。研修ではディレクターを担当。
    K:デザイナー。研修ではデザインのリーダーを担当。
    H:プログラマー。『色違いのトルとポル』の元となる企画の提案者。

『色違いのトルとポル』について簡単に紹介をお願いします。

B:『色違いのトルとポル』は、今までにない縦横操作という斬新な操作方法と、アリたちのアクションが組み合さったパズルゲームです。アリたちの壮大な冒険を描いたストーリーも楽しむことができます。幅広い世代に気軽に遊んでもらえるよう、ジャンルは広い年齢層に好まれているパズルゲームで、デザインもカートゥーン調にしました。

どのようにしてこの企画が生まれたのか教えてください。

B:初期の企画段階で、チーム全員で企画を出し合いました。挙がった企画の中でも『色違いのトルとポル』の元となる案は斬新で、最もチャレンジできる案だったため、今回の企画として採用しました。

どういう経緯でこのデザインになったのか教えてください。

K:まず、このゲームには「協力感」という大きなコンセプトがあり、これを表現するにはどうすればよいのかを検討しました。親しみやすい協力感を表現するには、表情豊かで、少しのギャグテイストが感じられると良いのではないかと考え、この条件を満たすカートゥーン調のアートを取り入れることにしました。また、カートゥーン調と一口に言っても、年代によりテイストが異なります。デザイナー内で各年代を研究したところ、1930年代のテイストが最もイメージに近かったため、最終的なデザインの方向性に決めました。

この研修で最も大変だったことや、挑戦したことを教えてください。

H:初めてのアプリ制作だったので、iPhone特有の処理の作成が挑戦でした。そもそもジャイロ操作の傾きを処理できるのか、できたとして、工数はどれだけかかるのか、など未知の領域でしたが、先輩社員に協力してもらいながら早期に事実検証することができました。今までにない経験だったので、楽しく制作することができました。

開発を進める中で、チーム内で意見が分かれることなどはありましたか。

B:UIの仕様を検討する部分で、プランナーとデザイナーで意見の違いがありました。プランナーが希望する仕様に対して、デザイナーから「適していない」等の指摘が入りました。話し合いの後、基本的には経験豊かなデザイナーのアイデアに任せ、プランナーの意見も混ぜつつ調整してもらうようにしました。最終的には、双方が納得できるようなものを作ることができたと思います。

研修を通して学んだことや、今後の目標を教えてください。

B:一般的にゲームは1本作るのに何年もかかると思うのですが、この研修は、3ヶ月という短期間で、企画立案からリリースまでの全ての工程を体験できたため、とても勉強になりました。また今回の研修では、プランナーとして様々な分野に携わることができました。キャラクター、ギミック、UI、レベルデザインなど、一通りのプランナー業務を体験できたと思います。

今後の目標は、本格的にプロジェクトにアサインされた際、自分の興味のある分野や業務を見つけ、そこを集中的に勉強していくことです。今回の研修を活かして、まずはいろいろなことにチャレンジしようと思っています。

K:自分は今までゲームの開発経験がなく、この研修が初めてのゲーム開発でした。ほとんどの開発工程を経験できたため、チームでのゲーム制作の流れを学べました。企画の段階からみんなで話し合い、各フェーズでも、効率良く進めるために協力し合いながら進められ、とても良い経験になりました。

自分はキャラクターのモーション制作を志望しているので、今後の目標は、プレイヤーにどう感じてもらいたいかを考えて、コンセプトに合わせたアニメーションを作っていきたいと思います。

H:プログラマーはチーム内に2名のみだったため、ギミックの作成など、プログラムのさまざまな部分を担当することができました。その中で、自分の得意分野と苦手な分野をはっきりと認識することができました。今後の目標は、自分の得意部分を伸ばすことはもちろんですが、苦手としているアルゴリズムの部分等も改善していきたいと思います。