こんにちは。モーションデザイナーのKです。
ゲームモーションを作る流れをちょっぴりお話ししたいと思います。
まずはミーティング
はじめにキャラクターのミーティングからスタートします。
モーションデザイナーはもちろん、ディレクターやプランナー、キャラクターモデラー、プログラマーなどもミーティングに参加し、ディレクターやプランナーからキャラクターの設定や、「こう戦わせたい!」など、ユーザーにどのような体験をさせたいのか説明を受け、さまざまの職種の観点からそのキャラクターをどう生かすのか、アイデアを出し合い、整理してモーションリストを作成します。
モーション数はキャラクターの役割によって幅がありますが、アクションゲームですと、1キャラクターにつき約100~300モーションほどになります。
じっくりとアイディア探し
その後、モーションデザイナーはゲームをおもしろくするために、どういった動きをさせるべきか、頭の中でグワ~っとイメージを膨らませてキラリと光ったアイディアを探す旅に出ます。ユーザーにこう感じてほしいとか、こうやって楽しんでほしいとか色々考えることが多いので、実はデータを作っている時間より、アイディア出しに一番時間をかけています。
魅力ある表現のアイディアって簡単に出てくるわけではないので、国内海外問わず、ゲームや映画、アニメなど色々なジャンルのものを見て、映える動きやポージングをストックしておくことを心掛けてます。
「かっこいいから!」っていう理由で長ったらしい演技をキャラクターにさせると、操作した時に無駄にモタついたりします。かといって、ゲーム性だけに縛られても味気ない動きで終わってしまう。ゲーム中のモーションにおいては、限られたフレーム数の中でいかに表現するかが力の見せどころなんです。
操作と絡んだ時の適した動きとか、「かっこよさ」「美しさ」のような表現のセンスのみならず、「わかりやすさ」という観点も大切な要素なので、モーションデザイナーって結構頭を使うんですよー
モーションのデータ作成開始
動きのアイディアや設計出しが終わり、頭の中のキャンパスに何度も動きのシュミレーションしたらデータを作っていきます。
準備段階では良いと思っていても作成を進めると、何か違う・・これは面白くないぞ!とか行き詰まることもあります。。
そんな時は、自分で体を動かしてモーションを確かめたり、参考になるような資料を見直して方向性を修正したり、どうしたら面白くなるかなぁと試行錯誤しながらキャラクター性を際立てていっています。また、他スタッフに意見もらって、いまいちど客観的な視点で見直すことも心掛けています。
組み込みして完成!
データができたら、いよいよゲームに組み込みをしていきます。
試行錯誤した動きがゲーム上で再現されて、さらに操作できるところまで行くと本当に楽くて、モチベがさらにぐっと上がります。
プレイヤーのモーションは、操作した時に手触り良く動かせる事をとても大事にしているので、そのためにテンポ感や動きの緩急の調整を入念に行い、自分で何度もプレイをして確認を重ねて完成に仕上げていきます。
学生へのメッセージ
作り手側って魅力的に見せるためにいろいろと工夫しています。なので、ゲームや映画を観る時に、いいモーションだなぁと思ったらどんな工夫がされているのか、作り手の視点で観察するのも面白いですし、良いポーズやタイミングなど学べると思います。また、実際にゲームを遊ぶという行為はモーションのセンスを磨くヒントにもなるので沢山遊んでみてくださいね。
かっこいい、気持ちがいい、などの感情をゆさぶるような、世界中のユーザーが操作して癖になる、そんなモーションを一緒に目指しましょうー!
興味を持たれた方は、是非ENTRYを!
お待ちしております。