こんにちは。
新人プランナーの〇尾です。

トイロジックには、特徴的な研修制度があります。
それが「iPhone用ゲーム開発研修」です!
その年の新入社員だけでゲームを開発する、という内容の研修となっています。

私はこの研修で、ゲーム開発では制作者のこだわりや妥協がゲームの完成度に如実に表れるということ、つまりゲームを良くするのも悪くするのも自分次第ということを身をもって学ぶことができました。ここでは私の体験を例に、トイロジックのiPhone研修を紹介していきたいと思います!

こだわりがゲームの完成度にダイレクトに反映される

私たちの代は、水中探索ゲーム「ABYSEA(アビシア)」を制作しました。

このゲームのコンセプトは、「行くも戻るも命がけ、スリルに満ちた深海探索アクション」です。
特に以下の2点については、チーム全体でこだわりをもって表現しました。

  • 水中ならではの無重力感のある動き
  • 光の届かない深海の恐怖

 

水中探索の表現

私たちが最初に挙げた課題は「ユーザーに深い水の中を探索しているような気持ちになってほしい」というものでした。主人公が本当に水中を移動しているような挙動になるように、移動時の慣性や弾発射時の反動を、何度も細かく調整しました。

もう一つ、水中であることを表現する重要な要素が「泡」です。
深海を浮上する泡の微妙な速度の調整はもちろん、攻撃の当たった泡がはじけ飛ぶ表現などなど……
細やかな工夫を積み重ねることで、水中ならではの静かで重々しい雰囲気を演出できたと思います。

深海の恐怖の表現

また、深海の恐怖を表現することも課題の1つでした。

誰の目にも触れなかった深海の地に、謎の生命体が跋扈している……
深く潜るにつれ、次第に不気味な触手が見え隠れし始める……

得体の知れない深海の恐怖を演出するため、チームで様々な表現を盛り込みました。

なぜか物足りない?

それでも、まだどこか物足りなさがありました。深海の息が詰まるような恐ろしさをユーザーに体感してもらうには、どうすればよいのだろう……?
そこで採用したのが、移動や攻撃といったすべての行動で「酸素」が消費されるというシステムです。
酸素が少しずつ減っていき、窒息死が近づいていく様子を見せ続けることで、孤独な深海探索への不安を一層煽ろうとしたのです。

実は、このシステムは開発の最終盤になって考案・実装されたものだったりします。
スケジュールは当然厳しいものとなりましたが、クオリティアップのためにチームが全力を尽くし、どうにか入れ込むことができました。

水中の操作感、深海の雰囲気は、こだわって作っただけあって高いクオリティで表現することができたと思っています。

しかし……

失敗もダイレクトに反映される

いざリリースされた『ABYSEA』をプレイすると、途端に「ここはもう少し作り込みたかったな」「ここも自分が頑張ればもっとよくなったのに…」という後悔が襲ってきました。
最も悔いが残った箇所は、最終ボスとのバトルです。

実はマスター〆の数日前のこと。
チームの1人から「せっかくの最終バトルなのに、今のままじゃ単調だし、地味すぎるんじゃないか?」という声が上がりました。

そこで私たちは、問題を打破するために急遽「最終ボスバトル専用ギミック」を追加することに決めました。
これはボスに強力な爆弾をぶつけることで『ボスの強固なバリアを貫き、大ダメージを与えられる』という特別なギミックです。

満面の笑み満面の笑み

万事解決! よかったよかった!
……とは、残念ながらなりませんでした。

急ピッチの実装は、調整不足やバグを生み、クオリティアップ出来る余地を残した作品となりました。自分達にもっと実力があって、最初から面白い遊びを作れていたら、さらに良い作品にできたはずです。次はより一層スキルアップして開発に望みたい、という気持ちが強く芽生えました。

最後に

iPhone研修を通して、ゲームを良くするのも悪くするのも自分次第、ということを思い知りました。
私たちがこれから先のゲームクリエイター人生を歩む上で、重要な足がかりになったと感じています。

就活生の皆さんも是非、トイロジックの「iPhone研修」を体験してみてください!
皆さんの入社を心待ちにしています!